【FP直伝】積立NISAの平均利回り計算方法!利回りを1%上げる裏技

私がFPをしていた頃、ご相談が多かったのが「積立(つみたて)NISA」についてです。

特に、「積立NISAってどれくらい儲かるの?」「積立NISAの商品の選び方が分からない」といったご質問を多くいただきました。

そもそも積立投資を始める場合、以下の3点を明確にしておく必要があります。

  1. いくらの積立を毎月・毎年行うのか
  2. 目標金額はいくらか
  3. いつまでにその目標金額を達成したいか

上記の3点を明確にすることで、必要な利回りが何%なのかを把握することができるからです。

そのため、積立投資で利益を得るために理解しておきたい「利回り」にフォーカスして解説を行います。

今回の記事では、
・積立NISAの利回りの計算方法
・積立NISAの利回りの平均値の目安
・積立NISAで運用した場合の20年後の残高の目安
・積立NISAの利回りランキングをあてにしてはいけない理由
についてまとめてみました。

さらに、記事の最後では「積立NISAの利回りを1%改善する裏技」にも触れています。
地味かもしれませんが、安全・確実な方法なので、よければ活用してみてください。

積立NISAの利回りの計算方法

積立NISAの投資先は投資信託です。そのため、投資信託の利回りの計算方法をまずは見てみましょう。

分かりにくい計算式だと感じるかもしれませんね・・・。

簡略化すると、売買損益から手数料等を差し引いた利益を、投資元本と運用年数で割って計算します。

投資信託に投資して利益を得た場合、これまでは20.315%の源泉分離課税の形で税金が発生していました。
しかし、積立NISAの誕生により、利益に対して20年間税金がゼロという非常に優遇された投資の仕組みが整いました。

しかも、積立NISAの対象商品の約半分が販売手数料もゼロ。
つまり、上記の利回りの式の中で「販売手数料と税金がかからない」わけです。
ここが普通に投資信託と比べた場合の積立NISAの大きなメリットです。

つみたてNISAの利回りの平均値の目安

積立NISAは2018年1月に始まり、まだ制度ができてから2年も経っていません。
そのため、積立NISAの商品で利回りを比較するのが適切とは言えない状況です。

従って、今回は積立NISAの利回りの目安となる値をご紹介します。
積立NISAで購入できる商品は、主に以下のカテゴリーに分類されます。

・積立NISAで購入できる商品(カテゴリー別)

これらのカテゴリーのどれか1つを選んだり、組み合わせたりして、積立NISAの口座で積立の申込みを行います。

各カテゴリーごとに目安となる指数がありますので、それぞれの指数が平均でどれくらいの利回りなのかを調べてみました。

なお、バランス型は「債権」などの利回りの低い資産クラスを組み入れている場合もあります。

従って、バランス型は長期的にある程度のリスクを取って資産を増やしていくことを目的とする「積立NISA」にはふさわしくないため、利回りの目安を調べる対象からは外しました。

2019年3月末時点での利回り(円建て換算後)の目安は以下の通りです。

参照データ
リターン(20年):myIndex
平均信託報酬:つみたてNISA対象商品の概要について(2019年5月7日時点)

利回り比較を踏まえた積立NISA初心者への必見アドバイス

上の表を見ると、平均利回りを比較すると新興国株式が最も高い8.07%となっているので、「とりあえず新興国株式を買っておけばいいのかな?」と思う方も多いかもしれません。
しかし、リターンが高い分リスクも高いので要注意です。
新興国株式に100%の資金を入れるのは、初心者にはおススメできません!

全世界株式の20年間の利回りは5.07%で、新興国株式よりも低いです。
しかし、基本的には世界経済の成長を自分の資産に反映することができる「全世界株式」のカテゴリーの商品を選ぶのが初心者にはおススメです。

結局、積立NISAはどれくらい儲かるの?

それでは、先ほどの利回りを使って、20年間積立を行った場合の期待利益額をシミュレーションしてみましょう。
月1万円、2万円、3万円、上限の33,333円と4パターンに分けてみたいと思います。

積立NISAの期待利益額:毎月1万円を積立てる場合

5年目まではどの銘柄を選ぶかによる影響はそれほどありませんが、10年目以降を見てみると徐々に開きが大きくなるのが分かると思います。

これが複利の効果です。

長期間の運用を行うと、この複利効果がとても大きいです。

積立NISAの期待利益額:毎月2万円を積立てる場合

月20,000円を新興国株式(8.07%の期待利回り)で運用すると、投資元本480万円に対して、残高が1,000万円を超えるシミュレーションになっています。

ただし、最初にお伝えした通り、新興国株式に100%の資金を入れるのはリスクが高いのでおススメはしません。
が、初心者におすすめの全世界株式の場合でも残高は832万円。
つまり、銀行口座に比べると+347万円の利益(70倍以上の利益)が見込めるということになります。

積立NISAの期待利益額:毎月3万円を積立てる場合

月3万円を積立てると、20年後に残高が1,000万円を超えることが期待される資産クラスが過半数となりました。

積立NISAの期待利益額:毎月33,333円を積立てる場合

最後に、積立NISAの非課税枠上限(年間40万円、月33,333円)で積立てた場合のシミュレーションは以下の通りです。

投資元本約800万円に対して、国内株式(期待利回り2.53%)で運用しても元本が1,000万円を超える結果となりました。
8%で運用できれば、残高はなんと2,000万円(!)になります。

ここまでは、月々の積立額や各商品カテゴリの平均利回りごとの運用残高の推移を見てもらいました。
そこで、次に皆さんが気になっているであろう、「では具体的にどのように商品を選べばいいのか」ということをお伝えします。

積立NISAの利回りランキングをあてにしてはいけない理由

様々な雑誌やウェブサイトで投資信託の利回りランキングが発表されていますが、これは選ぶ際の基準にはしない方が無難でしょう。

なぜなら、ランキング上位の商品が「長期的に」儲かる商品であるとは限らないからです。
たまたま去年は運用の調子が良かっただけかもしれません。

「では、何を基準に商品を選べばいいの?」という声も聞こえてきそうですね。

投資信託は、インデックス型(市場平均と同じパフォーマンスを目指すタイプ)とアクティブ型(市場平均を上回るパフォーマンスを目指すタイプ)の2種類に大別されます。

基本的には、インデックス型の投資信託を選ぶことをおススメします。
大きな理由は以下の2点です。

1点目は、もちろんパフォーマンスの良いアクティブファンドもあるのですが、7~8割のアクティブファンドは、インデックスファンドに勝てないというデータがあります。

2点目は、インデックスファンドの方が、アクティブファンドよりもコスト(信託報酬)が安いことです。
積立NISAの対象となっている全世界株式の商品の信託報酬は、例えば「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」が0.15%
一方で、アクティブファンドの信託報酬は、例えば「ひふみ投信」が1.06%、「セゾン 資産形成の達人ファンド」が1.35%
20年の運用を考えたときに、毎年1%コストの差があるのは、最終的な利回りへの影響も大きいです。

もちろん、利回りランキングの上位に入る投資信託は、アクティブファンドが多いです。
しかし、7~8割のアクティブファンドは長期的にインデックスファンドに負ける可能性が高く、コストもインデックスファンドより高いことが分かりました。

これらのことから、私はインデックスファンドを選ぶことをおススメします。
その中でも、全世界の経済成長を取り込める全世界株式型のものがよいでしょう。

積立NISAの利回りを1%改善する裏技

積立NISAの平均利回りは、初心者に最もおススメの全世界株式タイプで約5%でした。

毎月33,333円を積立てて、20年間5%で運用すると、運用残高は1,400万円弱(利益は700万円弱)まで増えることが分かりました。

また、積立NISAの商品を選ぶ際には信託報酬の安い商品を選ぶべきであることをお伝えしました。

では、それ以外に利回りを高める方法はないのかというと、実はあります。

それは、「楽天証券につみたてNISAの口座を開設して、楽天カード払いで積立をする」ことです。

そうすることによって、なんと1%のポイント還元をもらうことができます。

1%のポイント還元をもらうことができれば、全世界株式の期待利回りは5.07%から6.07%に上がることになります。
金額で表現してみましょう。
月33,333円を積立てた場合、20年後の残高は、5.07%で運用すると1,387万円。
これが、6.07%で運用すると、1,560万円となり、期待利益額が173百万円増える計算になります。
このことから、楽天証券のつみたてNISA口座で運用するのは、他の証券会社で運用するのと比べて、圧倒的にお得だと言えるでしょう。

積立NISAの利回りを少しでも高めるために、この記事が皆さんの役に立てば嬉しいです。.